意外と知らない肌老化と酸化の関係
最近、シミが増えたみたい… しわが深くなったような気がする… 毛穴が目立ってきた… そんな気になるお肌のトラブルが加齢とともに次々と現れてきます。この肌老化(老化現象)の主な原因の一つが肌のサビだと言われています。そして、やっかいな肌のサビを引き起こすのが活性酸素なのです。私たちは呼吸をすることで酸素を体内に取り込んでいますが、この酸素が蓄積されて活性酸素へと変わります。本来は、体内に侵入した細胞やウイルスと闘ってくれる大切な存在なのですが、加齢やストレスなどが原因で活性酸素が増えすぎてしまうことで身体はもちろん肌の老化までを引き起こし、さまざまな悪影響を及ぼすというのが肌老化のメカニズムです。
活性酸素がもたらすトラブル
この活性酸素による老化をそのままにすると
1 シミ・シワ・くすみ、肌荒れが出現
紫外線を長時間浴びることで生まれた大量の活性酸素。ここから、酸化していく肌を守ろうとしてメラニン色素が生成されますが、このメラニン色素が多すぎると肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が間に合わないため排出されず肌に残って、やがてシミやソバカスへと変わるのです。さらに、真皮のコラーゲンにまで活性酸素がダメージを与えるため、肌のハリや弾力が次第に衰えてたるみやシワへと進んで行きます。このように、活性酸素が肌のバリア機能を低下させてターンオーバーが乱れやすくなるので乾燥する、くすみやお肌がごわつくなどの肌トラブルが現れてきます。
2 白髪など髪の老化現象
肌のサビは、もちろん髪にも影響を与えます。増え過ぎた活性酸素は、髪の黒い色の元である成分メラニンを作るメラノサイトを活性酸素が攻撃してメラニンが作られず、白髪などのダメージを与えてしまうのです。
3 免疫力の低下
活性酸素によるサビの影響は美容だけにとどまらず、実は身体の免疫力も低下させます。その理由は、体内で活性酸素が大量に発生している環境では免疫細胞がうまく働くことができず、ここから免疫力が落ちて風邪を引きやすくなったりアレルギーなどの思わぬ症状が出やすくなったりするのです。
4 脳の神経細胞を傷つける
脳は活動するエネルギーとしてたくさんの酸素を必要とします。ですから、大量の活性酸素が発生しやすく、ダメージを受けやすい器官なのです。ただでさえ年齢とともに脳の神経細胞は減っていくため活性酸素によって傷つけられると、疲れやすくなり、思考力や記憶力が弱くなることに繋がります。
食べ物で抗酸化力をパワーアップ
このように、肌や身体の華麗によるトラブルに打ち勝つためには、まずは活性酸素を除去してくれる抗酸化作用のあるものを摂取することが何より大切です。以下のような抗酸化作用のある食べ物を摂取することで、身体と肌のアンチエイジングに効果が期待できます。
●サーモン、トマト、ナッツ類、ブロッコリー、人参、ゴマ、アサイー、ベリー類等の強力な抗酸化力を持つとされる第7の栄養素、フィトケミカルを多く含む食べ物
●ビタミンやミネラル、ポリフェノールは抗酸化作用が高いため、これらを含む食品を毎日摂取することでも肌の老化を防ぐことができます。コツとして果物や色の濃い野菜を選んで摂取することで、肌老化だけでなく身体にも良い効果をもたらします。
アンチエイジングのために高価なスキンケア用品を使っても効果が現れにくい場合は、サビが原因のだという場合も考えられるため、抗酸化食品を食べるだけという習慣にプラスして、抗酸化成分を多く含む化粧品によるスキンケアも肌のサビを解消するためにはオススメです。年齢によるシミやしわを減らしたい場合は、抗酸化成分に注目して化粧品やお手入れ法を選ぶと効果的だということを覚えてください。
参考:エイジングケアアカデミー お肌の酸化は老化の大敵!防ぐための対策とエイジングケアエイジングケアアカデミー
参考:スキンケア大学 肌老化の原因(4)「活性酸素による細胞の酸化」スキンケア大学