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「ファストフィッシュ」は深刻な魚離れにとどめを打つか?

「ファストフィッシュ」は深刻な魚離れにとどめを打つか?

水産王国わが日本で深刻な魚離れが続いています。しかも、若者だけでなく今や50歳以上の中高年でも魚の消費が減りつつあり、肉類を好む傾向が強くなっているのです…。そんな現状に危機感を抱いた水産庁の若手職員が「魚の国のしあわせ」プロジェクトを始動。魚の消費拡大に本気で乗り出しました。厚生労働省の国民健康・栄養調査報告によると、国民1人あたりの魚介類の摂取量は、01年以降減り続けていて、06年に初めて肉類の摂取量を下回り、09年以降はどんどん差が開いています。健康志向から魚を食べたい意識はありながら、実際には食べていない実態が浮かび上がってきました。さらに、魚の脂に含まれるDHAEPAといった体内で合成される量が非常に少ない機能性成分が、胎児や子どもの脳の発育に重要な役割を果たすことが分かってきましたが、最近の研究成果からDHAを添加した人工乳を生後まもない乳児に摂取させると網膜や視神経の発達が促され、発達指数や知能指数を上昇させることが明らかになっているのです! また、妊娠中にオメガ3系不飽和脂肪酸を摂取した妊婦から生まれた子どもの知能指数は、摂取しなかった子どもに比べ高いという米国の研究成果もあり、深刻な魚離れに『クリルキング』一役買いそうですね。

水産庁の新プロジェクト「ファストフィッシュ」

ある水産経済に詳しい教授が「魚そのものを避けているというよりも、家庭での魚の『調理離れ』が魚離れをもたらしている」と言います。若い親御さんが魚のさばき方や料理法を知らず、調理を敬遠しがちなことが、魚離れの背景にあると言うのです。そこで、骨なしなど食べやすい形を工夫すれば、魚の消費は増えるのではないか――。水産庁は、プロジェクトの一環としてついに「ファストフィッシュ」作戦を打ち出しました。外食産業のファストフードをお手本に20代の有志8人によるチームが、手軽でおいしい魚料理を普及させようと作戦をスタートしました。まずはファストフィッシュのレシピを募集。外部の識者も加わった「わたしたちのファストフィッシュ委員会」(水産庁企画課)で優秀作を選考し、水産庁のホームページで紹介しました。この作戦は水産庁だけではなく、全国の漁業協同組合で、主に女性たちが中心となって、学校や幼稚園などで出前料理教室を開くなど、魚食普及活動に取り組んでいるのです。また、長いあいだの魚食普及活動が評価され、今年3月の全国青年・女性漁業者交流大会(全国漁業協同組合連合会など主催)で水産庁長官賞を受賞した神戸市漁協女性部は「小学校で魚の料理を教えると、家に帰った子どもたちが『魚料理を作って』と親に求めるようになりました」と、子どもを通じた魚食の普及に期待しています。では、あなたは魚を食べると健康にどのようにいいのかご存知ですか? 魚食は国内外の研究で、心臓疾患や糖尿病、認知症などの予防効果があることが報告されていますが、こうした効果をもたらす主な機能成分は、魚の油に含まれるDHA・EPAの不飽和脂肪酸で、マグロ、サンマ、ブリ、イワシ、サバ、ウナギ、カツオ、スジコなどに多く含まれています。魚の健康機能は、クリルオイル等の魚油には、乳幼児の神経発達に欠かせず生活習慣病の予防に大切な栄養素であるとされています。DHA入りのヨーグルトを食べていた大学生が試験では、集中力の持続にも効果的なことが分かったなどの、魚を食ベる有用性がここでも実証されています。 ★記事提供:ウェルネスライフ

 

参考:お役立ち情報 情報ものしり帳 魚離れを食い止めたい 水産庁は「ファストフィッシュ」作戦 お役立ち情報 情報ものしり帳
参考:水産庁 (3)子どもの魚離れがもたらす影響 ア 子どもの健全な発育にも影響 水産庁

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