お悩みではありませんか?生理前の不快感
「月経前症候群」… 聴きなれない方も多いと思いますが、これは月経前に3~10日間程度続く精神的、身体的な不快感で、月経開始とともに軽くなる消失する症状をいいます。主な精神的な経症状としては、情緒が不安定になる、イライラしやすい、抑うつ状態がみられる、ふいに不安や眠気に襲われる、集中力が低下する、睡眠障害を起こす、自律神経症状としてのぼせがある、食欲不振や過食、めまいや倦怠感が挙げられます。また、身体的症状として代表的なものは、腹痛、頭痛、腰痛、全身のむくみ、お腹の膨張感、乳房の張りなどを引き起こすと言われています。さらに、これ以外にも月経前症候群が招く不快な症状は約200以上あると言われているのです。自覚症状はなくても、生理前になると、なぜかご主人や恋人、子供にやつあたりしてしまう… そんな経験はありませんか? この月経前症候群はPMS(Premenstrual Syndromeの略)とも呼ばれる症状で、近年、驚く程たくさんの女性が月経(生理)の前になんらかのPMSだと思われる症状を訴えていますが、まだ月経前症候群(PMS)という名前の認知度は低く、知らずに悩んでいる人が多いのが現実です。
その原因は女性ホルモンにあり?
PMSは月経(生理)と深い関係があることは知られていますが、いったいどういったメカニズムで起きているのかは、人によって大きく症状が異なるため、実はその原因ははっきりとわかっていません。一説によると、排卵後に訪れる「黄体期」に分泌される女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の急激な変動が関わっているとされています。そして、月経周期が28日間の女性の場合には、排卵が起きるのは月経(生理)が始まる14日前なので、この排卵を境として変動するふたつの女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」が影響して、PMSを引き起しているということがわかってきました。
また、月経前症候群(PMS)をひどくする原因として、以下の点も注意が必要です。
●ストレス 転勤や転職などの環境の変化、仕事が立て込んで緊張状態が続くなどのせいでストレスが蓄積すると、月経前症候群(PMS)の症状をひどくするとされています。
●性格 真面目、几帳面で完璧主義、律儀、負けず嫌いで自分に厳しい… こんな性格を持つ女性は月経(生理)前に思わぬ症状を招きやすいとされています。
●ライフスタイル 喫煙・飲酒の習慣があり、コーヒーも毎日よく飲むという場合には、症状が重症化しやすいとされています。またコンビニ食など食事をしている場合も同様です。
●自律神経の乱れ 風邪や何らかの病気から免疫力が低下、自律神経が乱れているとPMSの症状が重くなると言われています。
予防・改善するために
その予防・改善のカギは、以下のようなライフスタイルの改善が何より重要です。乱れたライフスタイルは、月経前症候群(PMS)に関わらず、免疫力を低下させ様々な不調や病気の原因にもなります。ライフスタイルをきちんと調整して、月経前症候群(PMS)を上手に防ぎましょう。ただ、症状が重い・ひどいときは医療機関へ行き、医師に相談してください。
1 バランスの良い食事を心がける
食事のとり方に問題があると、体重増加、むくみ、乳房痛などが起こる原因となり、PMSの症状を悪化させる可能性があるので注意しましょう。
2 お酒やコーヒーを控える
アルコール・塩分・カフェインはイライラ・むくみ・緊張感などを高める原因になり、PMSの症状を悪化させる可能性があるので注意しましょう。
3 軽い運動を習慣にする
有酸素運動は、PMSの症状を和らげるといわれています。
4 禁煙する
喫煙(受動喫煙含む)は血行を悪くし、ホルモンバランスを崩してしまいます。
参考:日本産婦人科学会 月経前症候群日本産婦人科学会
参考:知ろう、治そう、PMS 知ろう、治そう、PMS